持続可能なコネクタ・ソリューションの設計

今日の市場ほど、持続可能なプロセスが重視されている時代はありません。環境保全は、家電製品の設計のあらゆる段階、そして製品ライフサイクルのあらゆる段階で考慮されなければなりません。 製品設計者は、二酸化炭素排出量を抑えるために持続可能な素材を使用し、効率的で信頼性の高い部品を選択することで、製品稼働中の環境への影響を低減し、製品の耐用年数が過ぎた後は、責任ある企業はリサイクルと廃棄の計画まで立てなければなりません。  

エンジニアと経営幹部のイノベーション文化に焦点を当てたグローバル企業の調査であるTE ConnectivityのIndustrial Technology Indexは、イノベーションと持続可能性が、ほとんどのエンジニアと経営幹部にとって同様にビジネス上の優先事項であることを示しています。持続可能な実践は現在、イノベーションプロセスの早い段階で統合されており、新製品の環境への影響を抑える機会が増えています。

TEコネクタは、さまざまな重要部品の安全で信頼性の高い効率的な相互作用を可能にする上で重要な役割を果たしています。持続可能性が重視されるようになったことで、当社はさまざまな種類の機器向けに持続可能な製品を開発する必要に迫られています。持続可能性のための設計は、カーボンフットプリントが大きい材料を、リサイクルや再生可能な生物由来の代替材料に置き換えるものです。 同様に、製造時の効率改善や、より信頼性の高い省エネコネクタ設計により、これらの製品の環境フットプリントはさらに制限されます。

エアコン、ヒートポンプ、冷蔵庫などのコンプレッサーアプリケーションに使用されるTEのクラスターブロック製品は、この持続可能性を念頭に置いて再設計されました。これらの革新的な製品は、コンプレッサーの信頼性を高めると同時に、エネルギー消費を削減し、カーボンフットプリントを最小限に抑えるのに役立ちます。 

使用中のコネクタの温度を下げることで、エネルギーの無駄が少なくなります。 これはコンプレッサーの性能を向上させ、機器の効率向上につながります。 サステナブルなクラスターブロックは、図2に示す追加のコンタクトビームによってこの目標を達成し、電気接触抵抗を最小限に抑え、エネルギー伝送を最適化し、温度上昇を抑え、必要な接続を実現します。 さらに、図3に示す革新的なリードイン・アライメント機能により、誤嵌合を防止し、安全性と自動組立工程の生産性を向上させます。 

このクラスターブロックは、再生可能な植物由来の材料を使用しており（図4）、環境への影響を最小限に抑えながら持続可能な生産が可能です。 この高性能素材は、UL 94 V-0、CTI 600V、GWEPT 750°C（1380°F）の無燃焼要件でテストされた難燃性定格を備え、過酷な国際電気工事規定（IEC）に適合しています。ひまし油を50％使用したこの材料は、ハロゲンを含まないため、環境への影響をさらに抑えることができます。 この材料は、製造、使用、廃棄時に二酸化炭素排出量を45％以上削減し、同時に潜在的な健康被害も排除します。

TEの新しいクラスターブロック（図5）は、天然資源の消費を抑え、廃棄物を最小限に抑え、再生可能エネルギーを促進することで、環境への影響を最小限に抑えるように設計されています。気候変動を緩和するため、クラスターブロックコネクターは、従来のコネクタと比較して、プラスチック使用量を19％、金属使用量を26％削減しています（図6）。

サステナブルクラスターブロックは、コンプレッサーアプリケーションの安全性、性能、持続可能性の最大化の実現にTEが貢献致します。この技術は、最新の自動組立工程に適合する、費用対効果が高く環境に優しいソリューションに対する需要の高まりに応えるための重要な一歩です。生活家電業界が進化を続ける中、持続可能なコネクター設計は、コンプレッサーアプリケーションの将来とその先を形作る上で重要な役割を果たすことが求められています。